太陽光発電

水上太陽光発電とは?初心者の方にも分かりやすく解説

水上太陽光発電とは?初心者の方にも分かりやすく解説 太陽光発電
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近年、再生可能エネルギーの重要性が高まる中で、注目を集めているのが水上太陽光発電です。湖や貯水池の水面を活用して発電するこの方式は、土地を必要とせず、発電効率の向上や水資源の保護にも貢献します。本記事では、水上太陽光発電の仕組みやメリット・デメリット、国内の最新導入事例についてわかりやすく解説します。

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水上太陽光発電とは何か?

水上太陽光発電とは、湖や貯水池などの水面に太陽光パネルを設置して発電する仕組みのことです。英語では「Floating Solar」とも呼ばれ、陸上の太陽光発電と比べて新しいタイプの再生可能エネルギーとして注目されています。

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水上太陽光発電のメリット

1. 土地を使わない

通常の太陽光発電は広い土地が必要ですが、水上太陽光発電は使われていない水面を活用できるため、土地不足の地域でも設置可能です。

2. 発電効率が高い

水の冷却効果により、パネルの温度が抑えられ、効率が高まるという特長があります。太陽光パネルは熱くなりすぎると効率が落ちるため、水上ならではの利点です。

3. 水の蒸発を抑制

太陽光パネルが水面を覆うことで、水の蒸発を防ぐ効果もあります。これは農業用の貯水池などでは特に有効です。

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水上太陽光発電のデメリット

1. 設置・保守コストが高め

水上での設置には特殊なフロートやアンカーが必要になり、陸上よりも初期コストやメンテナンス費用が高くなる傾向があります。

2. 自然環境への影響

水質への影響や、水面を覆うことによる水中の生態系への負担も懸念されています。事前の環境評価が重要です。

3. 強風・台風への対策が必要

水上設備は風や波の影響を受けやすいため、自然災害への対策が不可欠です。

国内の水上太陽光発電の導入事例

以下は、近年新たに開設された日本国内の水上太陽光発電所の一部です。

香川県坂出市・蓮池水上太陽光発電所

蓮池水上太陽光発電所

画像引用:三井住友建設

蓮池水上太陽光発電所は、三井住友建設株式会社によって運営されている水上太陽光発電所です。香川県坂出市の農業用ため池「蓮池」に設置されたこの発電所は、三井住友建設が自社開発したフロートシステム「PuKaTTo(プカット)」を採用し、2021年4月に運転を開始しました。発電出力は1,957kWで、固定価格買取制度(FIT)を活用し、20年間の売電を予定しています。

  • 出力:1,957kW
  • 運転開始:2021年4月
  • 特徴:三井住友建設が整備し、四国電力に売電。自社開発のフロートシステムを採用。

参考:三井住友建設

香川県・御厩池水上太陽光発電所

御厩池水上太陽光発電所

画像引用:太陽グリーンエナジー

香川県高松市御厩町に位置する御厩池水上太陽光発電所は、2019年9月19日に運転を開始しました。発電出力は約2,848.5kWで、年間想定発電量は約413万2,000kWhに達し、一般家庭約1,370世帯分の電力を供給可能です。水面に設置された太陽光パネルは、水の冷却効果により発電効率の向上が期待されるほか、水面への日射を遮ることでアオコの発生抑制にも寄与しています。

この発電所は、太陽グリーンエナジー株式会社が運営しており、同社は再生可能エネルギーの普及促進と地球環境への貢献を目指しています。

  • 出力:2,848.5kW
  • 運転開始:2019年9月
  • 特徴:過積載最大容量を設置した水上太陽光発電所。

参考:太陽グリーンエナジー

兵庫県・大沢新池水上太陽光発電所

大沢新池水上太陽光発電所

画像引用:ひょうごため池保全県民運動

兵庫県に位置する大沢新池に設置された大沢新池水上太陽光発電所は、システム容量1,147.5kWを誇り、モジュールレベルの最大電力点追従(MPPT)制御を導入することで、発電効率の最大化を図っています。固定価格買取制度(FIT)に基づく売電事業として運用されています。

  • 出力:1,147.5kW
  • 運転開始:2022年2月
  • 特徴:モジュールレベルのMPPTで発電量最大化を図った水上太陽光発電所。

参考:ひょうごため池保全県民運動

埼玉県川島町・浅間貯水池水上太陽光発電所

浅間貯水池水上太陽光発電所

画像引用:太陽グリーンエナジー

埼玉県比企郡川島町の貯水池に設置された浅間貯水池水上太陽光発電所は、太陽ホールディングスの子会社である太陽グリーンエナジーが運営し、2020年7月に開所しました。発電規模は約759.2kWで、年間想定発電量は約99万6,000kWhに達し、一般家庭約330世帯分の電力を供給可能です。

  • 出力:759kW
  • 運転開始:2020年7月
  • 特徴:太陽ホールディングスグループが開設し、一般家庭664世帯分の年間使用電力量に相当する電力を供給。

参考:太陽グリーンエナジー

まとめ

水上太陽光発電は、まだ発展途上の技術ではありますが、今後の再生可能エネルギーの選択肢のひとつとして、ますます重要性が増していくと考えられています。土地の制約がある日本において、今後さらに活用が広がることが期待されています。

太陽光発電の基礎知識について知りたい方は、こちらの記事も参考にして下さい。

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