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モバイル用ナトリウムイオンバッテリーが新登場!スペックや特徴を解説

モバイル用ナトリウムイオンバッテリーが新登場!スペックや特徴を解説 蓄電池
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エレコム株式会社が2025年3月中旬に世界初となるナトリウムイオン電池を採用したモバイルバッテリーを発売すると発表しました。従来のリチウムイオン電池を使用したモバイルバッテリーとは一線を画す革新的な製品です。この記事では、新登場したモバイル用ナトリウムイオンバッテリーのスペックや特徴を解説します。

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ナトリウムイオンモバイルバッテリーとは?

ナトリウムイオンモバイルバッテリーとは?

出典:エレコム

今回エレコムが開発したナトリウムイオンモバイルバッテリーは、次世代のバッテリー技術であるナトリウムイオン電池を採用したモバイルバッテリーです。この製品は、従来のリチウムイオン電池を使用したモバイルバッテリーの課題を解決し、より安全で長寿命、そして環境にやさしい特徴を持っています。

エレコムのナトリウムイオンモバイルバッテリーDE-C55L-9000シリーズのスペック一覧表は以下の通りです。内容が難しいと感じる方は、気になる箇所だけをご覧いただければ大丈夫です。後ほど製品の特徴も分かりやすく解説します。

電池種類充電式ナトリウムイオン電池
定格容量9000mAh (3.0V換算)
入力USB Type-C: 5V/3A, 9V/3A, 12V/2.5A, 15V/2A, 20V/1.5A
出力USB Type-C: 最大45W (5V/3A, 9V/3A, 12V/3A, 15V/3A, 20V/2.25A)、USB-A: 12V/1.5A(最大18W)、合計最大20W
ポート数USB Type-C×1、USB-A×1
サイズ約 幅87×奥行31×高さ106mm
重量約350g
充電時間約2時間(製品本体のみを充電した場合)
その他PPS(Programmable Power Supply)対応、各種保護機能搭載、低電流モード搭載
対応機種iPhoneおよびUSB端子で充電するスマートフォン、タブレット、他小型電子機器
コネクター形状 (電源入力側)USB Type-C™ポート×1
定格入力電圧5V/9V/12V/15V/20V
定格入力電流3A/3A/2.5A/2A/1.5A
コネクター形状 (電源出力側)USB Type-Cポート×1、USB-Aポート×1
定格出力電圧USB Type-Cポート:5V/9V/12V/15V/20V、USB-Aポート:12V
定格出力電流合計20W、USB Type-Cポート:3A/3A/3A/3A/2.25A、USB-Aポート:1.5A
繰り返し使用回数5,000回
使用温度範囲放電時:-35℃~50℃、充電時:0℃~40℃
付属品USB Type-C – USB Type-Cケーブル(0.1m)
保証期間1年間
価格9,980円(税込)

出典:エレコム

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ナトリウムイオンモバイルバッテリーの特徴と、従来品との違い

ナトリウムイオンモバイルバッテリーの特徴と、従来品との違い

出典:エレコム

エレコムの新しいナトリウムイオンモバイルバッテリーの特徴をつかんでいただくために、従来のリチウムイオンモバイルバッテリーとのおもな違いを以下の表にまとめました。また、一覧表の内容についての解説も後述しているので、併せてご覧ください。

比較一覧表

項目ナトリウムイオンバッテリー従来のリチウムイオンバッテリー
安全性熱暴走が発生しにくく、発火リスクが低い高温や衝撃で発火・爆発のリスクあり。BMS(安全管理システム)で補完
寿命約5,000回の充放電サイクル(約13年使用可能)約500~1,500回の充放電サイクル(約2~3年)
温度対応範囲-35°C~50°Cで使用可能0°C~35°Cが推奨範囲
エネルギー密度現時点ではやや低い高い(小型化・軽量化が可能)
環境負荷レアメタル不使用で環境に優しいコバルトやニッケルなどレアメタルを使用
重量やや重い(約350g)軽量化が容易(約20〜40g)
価格現時点ではやや高価比較的安価

一覧表についての解説

安全性

従来のリチウムイオンバッテリーは高エネルギー密度を持つ一方で、熱暴走による発火リスクが課題でした。特に高温や衝撃を受けた場合に危険性が高まり、これを補うためにBMS(バッテリーマネジメントシステム)が搭載されていました。

一方、ナトリウムイオンバッテリーは革新的な安全設計により、熱暴走が起こりにくく、物理的損傷を受けても発火しないという驚異的な安全性を備えています。この高い安全性は、バッテリー自体の特性によるものであり、追加の安全システムに依存することなく実現されています。

例えば、釘を刺すという極端な物理的損傷を受けても、発火や爆発のリスクが極めて低いことが実証されています。さらに、高温環境下でも安定性を保ち、従来のリチウムイオンバッテリーでは考えられなかったレベルの耐熱性を有しています。このような優れた安全特性により、ナトリウムイオンバッテリーは、モバイルデバイスだけでなく、より大規模な用途においても、安心して使用できる革新的な電源ソリューションとして期待されています。

寿命

従来のリチウムイオンバッテリーは約500~1,500回の充放電サイクルが限界で、スマートフォンでは約2~3年で劣化するケースが一般的でした。

これに対し、ナトリウムイオンバッテリーは驚異的な耐久性を誇り、約5,000回もの充放電サイクルが可能です。これは従来のリチウムイオンバッテリーの3倍以上の寿命を意味し、毎日使用しても約13年という長期間にわたって安定した性能を維持できます。この革新的な長寿命性能により、ユーザーは1台のデバイスを10年以上使い続けることが可能になり、電子機器の寿命を大幅に延ばすことができます。

さらに、この大幅な寿命向上は単なる便利さだけでなく、長期的な経済的メリットをもたらします。バッテリー交換や機器の買い替え頻度が激減することで、ユーザーの総所有コストを大幅に削減できます。また、電子廃棄物の削減にも貢献し、環境負荷の低減にもつながります。

温度対応範囲

従来のリチウムイオンバッテリーは0°C~35°C程度の環境下での使用が推奨されており、極端な温度下では性能低下や安全性への影響が懸念されました。

ナトリウムイオンバッテリーは-35°C~50°Cという広範囲な温度対応力を持ち、極寒地や猛暑でも安定して動作するため、アウトドアや特殊環境下での利用にも適しています。

エネルギー密度

リチウムイオンバッテリーはエネルギー密度が高く、小型化・軽量化が容易でした。そのため、スマートフォンやノートパソコンなど携帯性を重視するデバイスに最適とされてきました。

一方、ナトリウムイオンバッテリーは現時点ではエネルギー密度がやや低く、大容量化には向いていないという課題があります。

環境負荷

従来のリチウムイオンバッテリーにはコバルトやニッケルなどのレアメタルが使用されており、採掘による環境負荷や資源枯渇問題が指摘されていました。

ナトリウムイオンバッテリーはこれらを使用せず、豊富に存在するナトリウムを主原料とするため、環境に対する配慮と持続可能性の向上が期待できます。

重量

リチウムイオンバッテリーは軽量化技術が進んでおり、小型デバイス向けに最適化されています。典型的なリチウムイオンバッテリーの重量は、エネルギー密度に応じて約3〜8g/Whの範囲です。例えば、一般的なスマートフォンのバッテリーは約20〜40g程度の重量となります。

一方で、エレコムのモバイル用ナトリウムイオンバッテリーの重量は約350gです。

ナトリウムイオンバッテリーは現時点では重量が増加する傾向があります。ナトリウムはリチウムよりも原子量が約3.3倍重いため(ナトリウム23 g/mol vs リチウム6.9 g/mol)、理論上はより重くなる可能性があります。ただし、エネルギー密度は140 Wh/kg以上と報告されており、リチウムイオン電池(100〜265 Wh/kg)と比較してもそれほど大きな差はありません。

安全性や寿命といった利点を考慮すると、この重量の課題も許容範囲内と言えます。ナトリウムイオンバッテリーは、数百から数千回の充放電サイクルが可能であり、特に安全性の面で優れているため、多くのアプリケーションにおいて重量増加のデメリットを補う価値があると考えられます。

価格

従来のリチウムイオンバッテリーは技術成熟度と生産規模の影響があり、比較的安価です。バッテリーの容量にもよりますが、5,000mAh程度ならば2,000円〜5,000円程度で、10,000mAh程度ならば3,000円〜6,000円程度です。

一方、定格容量9000mAhであるエレコムのモバイル用ナトリウムイオンバッテリーの価格は9,980円(税込)です。

新技術を採用したナトリウムイオンバッテリーは現時点ではやや高価ですが、生産規模拡大と技術改良によって今後価格競争力が向上することが期待されています。

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まとめ

まとめ

エレコムのナトリウムイオンモバイルバッテリーは、安全性、長寿命、環境への配慮など、従来のモバイルバッテリーの課題を解決する革新的な製品です。特に安全性と寿命の面で大きな進歩が見られ、スマートフォンユーザーにとって魅力的な選択肢となるでしょう。

従来のリチウムイオンバッテリーは、その高エネルギー密度と軽量化技術によってモバイルデバイス市場を支えてきました。しかし、安全性や寿命、環境負荷などの課題も存在していました。

今後、ナトリウムイオンモバイルバッテリーの技術の進歩とともに価格面やリサイクルシステムの整備が進めば、さらに普及が期待されます。

モバイルバッテリーは非常用電源としても役立ちます。非常用電源についてさらに知りたい方は、こちらの記事も参考にして下さい。

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