新エネルギー

新エネルギーとは?再生可能エネルギーとの違いをやさしく解説

新エネルギーとは新エネルギー
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初心者の方は「新エネルギー」と「再生可能エネルギー」の違いに戸惑うのではないでしょうか?

環境に優しいエネルギーであることは何となく想像がつくものの、詳細を説明できる方は多くはないでしょう。

この記事では、新エネルギーとは何かということから、メリット・デメリットまでを分かりやすく解説しています。

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新エネルギーとは?

新エネルギー

新エネルギーとは日本独自の概念で、再生可能エネルギーの中からさらに条件を絞ったエネルギーのことです。

日本政府は環境保全のために新エネルギーを設け、積極的に導入を推し進めています。

新エネルギーの定義

新エネルギーは「新エネルギー利用等の促進に関する特別措置法(新エネルギー法)」という法律で定義されています。

同法の第一章第二条「定義」には、新エネルギーとは「非化石エネルギーのうち、経済性の面における制約から普及が十分でないものであって、その促進を図ることが非化石エネルギーの導入を図るため特に必要なもの」である、との表記があります。

分かりやすく言うと、「化石燃料(石油や石炭など)ではないエネルギーのうち、建設コストが高い・利益を得るのが難しいなどの理由でなかなか普及しないが、将来性が期待できるエネルギー」のことです。

また、新エネルギーは「国産エネルギーであること」も条件の一つです。

なぜなら、エネルギー自給率を上げることが重要な課題だからです。

従来の化石燃料に頼ったエネルギーは国際情勢の影響を受けやすく、電力供給が不安定になりやすいため、政府は国産エネルギー比率の向上を推し進めています。

新エネルギーと再生可能エネルギーの違い

新エネルギーは再生可能エネルギーに含まれますが、線引きはどこにあるのでしょうか。

こちらの図で確認してみましょう。

新エネルギーの定義

出典:エネ百科「原子力・エネルギー図面集」

図によると、再生可能エネルギーのうち「大規模な水力発電と海洋エネルギーを除いたもの」が新エネルギーです。

また、地熱発電は「バイナリー発電」に限定されています。

先述の「化石燃料(石油や石炭など)ではないエネルギーのうち、建設コストが高い・利益を得るのが難しいなどの理由でなかなか普及しないが、将来性が期待できる」という内容に当てはまることを確認してください。

特にバイナリー発電は、将来のベース電源として高い期待を受けています。

バイナリー発電については、こちらの記事で詳しく解説しています。

新エネルギーの種類

新エネルギーとは、具体的にどのようなものを指すのでしょうか。

「新エネルギー法」の規定によると、次の10種類が新エネルギーに該当します。

  • 太陽光発電
  • 風力発電
  • バイオマス発電
  • 中小規模水力発電
  • 地熱発電(バイナリー発電)
  • 太陽熱利用
  • バイオマス熱利用
  • 雪氷熱利用
  • 温度差熱利用(地中熱)
  • バイオマス燃料製造

これを見ると、太陽光発電のようにすでに実用化されて広く普及しているエネルギーが多い印象を受けます。

一方で、風力発電や地熱発電などは日本の国土を十分に活かし切れておらず、まだまだ伸びしろを抱えています。

また、熱を利用に関しては、発電以外でも農作物の栽培などに活用する方法が盛んに研究・開発されており、地方産業として大きな期待を背負っているのです。

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新エネルギーのメリット

新エネルギーには、おもに次のようなメリットがあります。

  • エネルギー自給率の向上につながる
  • 環境に優しい
  • 尽きることがない

以下で、それぞれを順に解説します。

エネルギー自給率の向上につながる

新エネルギーは国産のエネルギー源を利用するため、エネルギー自給率を向上させることができます。

エネルギー自給率が向上すると、エネルギー源の調達が国際情勢などに影響されにくくなり、電力供給の安定につながります。

環境に優しい

新エネルギーは、「発電時にCO2を排出しない・排出が少ない」というメリットがあります。

また、太陽光発電と風力発電は、自然界に常に存在し続ける「太陽光」と「風」を利用しているため、エネルギー源を作り出す必要がないという意味でもクリーンなエネルギーです。

尽きることがない

特に太陽光発電と風力発電は、自然界に存在するエネルギーを利用したものであり、無尽蔵に利用できることがメリットです。

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新エネルギーのデメリット

新エネルギーにはメリットが多い反面、まだまだ次のような課題も残されています。

  • 設置条件が厳しい
  • コストがかかる
  • 電力供給が不安定

以下で、それぞれを順に解説します。

設置条件が厳しい

新エネルギーは、設置場所が天候や地質などの自然条件に左右されることがデメリットです。

最も条件が厳しいといえるのが地熱発電で、地質的な条件に加えて、国立公園などの規制や温泉地との利権の絡みも問題となっています。

コストがかかる

新エネルギーは、開発に多額の費用がかかることもデメリットです。

比較的コスト面に恵まれている太陽光発電は広く普及していますが、風力発電は建設素材を輸入に大きく頼っているため、建設費が高止まりの状態です。

また地熱発電は、建設以前に地質調査なども高額な費用がかかります。

電力供給が不安定

新エネルギーは天候に影響されるものが多いため、安定した電力供給が難しいというデメリットもあります。

また、全般的にエネルギー効率が低いものが多いことも、電力供給が不安定になりやすい要因です。

新エネルギーの将来性は?

新エネルギーは環境に優しいメリットがある反面、実用化されて間もない設備が多いこともあり課題が多く、官民ともに試行錯誤の段階です。

しかし、先述のように10種類もの新エネルギーが指定されていることからも分かるように、それぞれに特徴があります。

まずは、局地的に電力を供給する「分散型電源」として地域に貢献することが期待されています。

近い将来には、大型の洋上風力発電やバイナリー方式の地熱発電などが「ベース電源」として国民の生活に恩恵をもたらす日が来るでしょう。

将来性豊かな新エネルギー

新エネルギーは、2050年のカーボンニュートラル達成を目指す日本の根幹となるものです。

現在はまだ課題が多いものの、技術的にはまだまだこれから伸びていく余地があり、将来性が高く評価されています。

発電効率の向上や設備のコンパクト化など、驚くような先端技術が公開される日が来ることを期待しましょう。

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