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【2026年最新版】ペロブスカイト太陽電池とは?基礎知識を解説

【2026年最新版】ペロブスカイト太陽電池とは?基礎知識を解説 再生可能エネルギー
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2026年、ペロブスカイト太陽電池は「実証実験」のフェーズを終え、いよいよ「社会実装」の本格普及期に突入しました。従来のシリコン型では不可能だった場所への設置が進み、脱炭素社会の切り札として私たちの生活に浸透し始めています。

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ペロブスカイト太陽電池とは

「曲がる太陽電池」ペロブスカイト太陽電池は、桐蔭横浜大学の宮坂力教授が発明した新しいタイプの太陽電池です。

2009年に最初のペロブスカイト太陽電池が作られて以来、改良が繰り返されており、今や次世代の太陽電池として大いに期待されています。

ペロブスカイト太陽電池が注目されるようになった理由と、その仕組みを見てみましょう。

ペロブスカイト太陽電池が注目されている理由

ペロブスカイト太陽電池が注目されている理由は、近い将来のカーボンニュートラルの実現に向けて、再生可能エネルギーの活用がより一層重要になってきたことです。

再生可能エネルギーの中心であった太陽光発電が普及するにつれて、より扱いやすいものを求める声が増えてきました。

「もっと軽くて、さまざまな場所に設置できる形にできないだろうか?」という研究者の疑問から生まれたのが「曲がる太陽電池」。

2009年に宮坂教授が最初の論文を発表しましたが、当初はあまり注目されませんでした。

しかし、それまでは「曲げられる」という特徴を持つ太陽電池は存在しなかったため、徐々にその価値が認められるようになりました。

今では世界中の研究者に注目され、一部の国ではすでに実用化もされています。

すでにペロブスカイト太陽電池の研究が盛んになり、論文も数多く発表されているので、さらなる技術の進歩が期待できるでしょう。

ペロブスカイト太陽電池の仕組み

ここでは、ペロブスカイト太陽電池の仕組みを簡単に解説します。

まず、ペロブスカイトという名称は、この太陽電池の素材として使われている結晶の形から来ています。

「ペロブスカイト構造」と呼ばれる結晶は、下図のような構造です。

ペロブスカイト構造

引用:科学技術振興機構

ペロブスカイト太陽電池は、このペロブスカイト結晶を半導体の材料として使用しています。

ペロブスカイト結晶にはヨウ素と鉛の化合物が使用されており、電圧をかけるとLEDのように発光します。

この原理に着目した宮坂教授の研究チームが、逆に光を当ててみると発電することを発見し、ペロブスカイト太陽電池が生まれました。

発明当初は発電効率が低く、一般的なシリコン太陽電池の5分の1程度しかありませんでしたが、現在では同レベルに近い発電効率にまで改良されています。

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ペロブスカイト太陽電池のメリット

ペロブスカイト太陽電池には、おもに次の5つのメリットがあります

  • 軽くて薄い
  • 曲げられる
  • 弱い光でも発電できる
  • 従来の太陽電池と同等の発電効率がある
  • コストが抑えられる

以下で、それぞれのメリットの詳細を順に解説します。

軽くて薄い

ペロブスカイト太陽電池は、従来の太陽電池と比べてはるかに軽くて薄い材質です。

一般的な太陽電池モジュールはガラスを使用しているため、1㎡あたりおよそ11~13kgもあります。

一方、ペロブスカイト太陽電池はガラスを使用していないので、1㎡あたり250g程度という軽さなのです。

これほど重量に差があると、今まで設置が難しかった場所にも太陽電池を設置できるようになるでしょう。

例えば、複層ガラスの中間層にペロブスカイト太陽電池を挿入するという方法も可能です。

よろしければ、こちらの記事も参考にして下さい。

曲げられる

ペロブスカイト太陽電池はフィルムのような形状をしており、曲げることができます。

なぜ曲げることができるかというと、ペロブスカイト結晶が「有機溶剤に溶ける」という特徴を持っているからです。

有機溶剤とは、例えばガソリンや灯油などの石油や、シンナーなどのことです。

有機溶剤によって結晶が溶け、柔らかくなったペロブスカイト太陽電池は、設置したい場所の形状に合わせて曲げることができます。

弱い光でも発電できる

ペロブスカイト太陽電池は、室内の光のような弱い光でも発電することができます。

さらに、従来の太陽電池モジュールでは雨天時に発電効率が大きく落ちるのに対し、ペロブスカイト太陽電池は少しの雨程度なら発電効率に大差はありません。

このメリットは、例えば雨による災害で停電したときなどに威力を発揮するでしょう。

従来の太陽電池と同等の発電効率がある

ペロブスカイト太陽電池は、一般的なシリコン太陽電池と同じくらいの発電効率があります。

実は、ペロブスカイト太陽電池に似た技術は以前から存在していましたが、発電効率が低かったため普及しませんでした。

しかし、宮坂教授の発明したペロブスカイト太陽電池は20%以上の発電効率を達成しており、太陽光発電設備として十分に実用化できるレベルにあります。

コストが抑えられる

ペロブスカイト太陽電池は、一般的なシリコン太陽電池よりもコストを抑えられます。

なぜなら、ペロブスカイト結晶のおもな材料がヨウ素と鉛なので、他の半導体のような希少な金属を使用しないからです。

ヨウ素は日本が世界第二位の産出量を持つため自給可能で、鉛はリサイクルしやすい金属なため輸入に大きく依存する必要がありません。

近い将来、ペロブスカイト太陽電池の大量生産が可能になれば、シリコン太陽電池の半額以下のコストで生産できると言われています。

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ペロブスカイト太陽電池の課題

メリットの多いペロブスカイト太陽電池ですが、本格的な実用化に向けてクリアしなければならない課題がいくつかあります。

ペロブスカイト太陽電池が抱える課題は、おもに次の3つです。

  • 耐久性
  • 品質の安定
  • 国際競争力

以下で、それぞれの課題の詳細を順に解説します。

耐久性

現在のペロブスカイト太陽電池は、まだ長期間の使用に耐えられるほどの耐久性がないという問題があります。

その原因は、素材の薄さや柔らかさもありますが、結晶の崩れやすさもその一つです。

ペロブスカイト結晶は水分や酸素に弱いため、慎重な取り扱いが求められます。

一般的なシリコン系太陽電池の寿命は20~30年あるので、耐久性の差を埋めることが今後のペロブスカイト太陽電池の普及の鍵になるでしょう。

品質の安定

ペロブスカイト太陽電池は先述のように結晶が崩れやすいため、品質を安定させることが難しいという課題があります。

近い将来、安価に大量生産するのであれば、製品の品質を安定させなければ収益化は難しいでしょう。

すでに中国・英国・ポーランドなどの企業でペロブスカイト太陽電池が実用化されており、日本でも一日も早い品質の安定化が求められます。

国際競争力

日本発の技術であるペロブスカイト太陽電池ですが、すでに世界中で開発競争が始まっており、日本は厳しい立場に立たされています。

特に中国企業の勢いは凄まじく、巨額の投資をつぎ込んで優位に立っている状況です。

日本は過去に半導体や太陽電池モジュールなどでも、開発初期には世界をリードしていながら他国に逆転されてしまったことがありました。

今回のペロブスカイト太陽電池では政府も強く後押ししており、同じ轍を踏まないように国際競争を勝ち抜いてもらいたいものです。

ペロブスカイト太陽電池の実用化は?

日本でのペロブスカイト太陽電池は、東芝・パナソニックHD・カネカ・アイシン・積水化学工業などの企業が実用化に向けて開発を進めています。

東芝ペロブスカイト太陽電池

引用:東芝エネルギーシステムズ

それらの企業の開発を、経済産業省・NEDO(新エネルギー・産業技術総合開発機構)・産総研(産業技術総合研究所)などが後押ししているという形です。

このように、ペロブスカイト太陽電池は実用化まであと一歩というところまで来ています。

実用化の一例として、JR西日本が新設する「うめきた(大阪)地下駅」(大阪市)に、積水化学がペロブスカイト太陽電池を設置すると発表しました。

「うめきた(大阪)地下駅」は2025年の開業を予定しています。

実現すれば、ペロブスカイト太陽電池の公共施設への設置は世界初となる見込みです。

ペロブスカイト太陽電池の2026年の立ち位置

ペロブスカイトと呼ばれる結晶構造を用いた太陽電池で、最大の特長は**「薄い・軽い・曲がる」**ことです。

  • 2026年の進化: 課題だった「耐久性」と「大型化」が技術革新により克服され、屋外で20年相当の耐用年数を持つ製品が市場に投入されています。
  • エネルギー自給: 主原料の「ヨウ素」は日本が世界シェア第2位(約3割)を占めており、エネルギー資源を輸入に頼らない「国産太陽電池」としての地位を確立しました。

2026年、導入が加速する「4つのメリット」

① 設置場所の劇的な拡大

これまでの重いシリコンパネルでは載せられなかった「古い工場の屋根」や「ビルの垂直外壁」、「窓ガラス」への設置が一般化しています。

② 発電効率の向上(タンデム型の普及)

ペロブスカイト単体だけでなく、シリコン型と重ね合わせた「タンデム型」の実用化により、変換効率30%超を目指す製品が登場しています。

参考:ソーラーパートナーズ(2026年家庭用ペロブスカイトの展望)

③ 曇天・室内での発電能力

弱い光でも効率よく発電できるため、室内のIoTデバイスや、日照条件の悪い都市部での発電にも威力を発揮しています。

④ 低コスト化の実現

印刷技術(ロール・トゥ・ロール方式)による量産体制が整備され、製造コストの大幅な削減が進んでいます。

主要メーカー・プロジェクトの最新動向(2026年版)

■ 積水化学工業:都市部での量産開始

2025年度からの100万平米級の量産体制が整い、鉄道駅のホーム屋根や公共施設の壁面への導入実績が急増しています。

参考:積水化学工業 公式サイト(ペロブスカイト開発状況)

■ パナソニック ホールディングス:ガラス建材一体型

藤沢サスティナブル・スマートタウンでの長期実証(2023年〜)を経て、窓ガラスそのものが発電する「発電ガラス」の一般販売・施工が加速しています。

参考:パナソニック プレスリリース(藤沢SST実証実験)

■ 東芝:大面積モジュールのリード

世界最高水準の変換効率を維持したまま、大型化に成功。メガソーラーや大規模工場への適用を進めています。

政府・自治体の強力な支援策(2026年度予算・方針)

2026年度から、政府はペロブスカイト太陽電池の普及を後押しするため、地方自治体への財政支援を大幅に拡充しました。

まとめ

これまでは「太陽光=屋根の上に置く黒いパネル」でしたが、2026年現在は「建物のデザインに溶け込み、あらゆる隙間で発電する」時代です。

  • 新築・リフォームを検討中の方へ: 外壁や窓への導入が現実的な選択肢となっています。
  • 企業・自治体の方へ: 2026年度から拡充された補助金・税制優遇を活用し、耐荷重制限で諦めていた場所への設置を再検討する絶好のタイミングです。

ペロブスカイト太陽電池は、もはや「未来の技術」ではなく、「今すぐ活用すべき国産クリーンエネルギー」となりました。

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