太陽光発電や蓄電池の購入を検討されている方は、セットで同時に購入することがおすすめです。
しかし、どちらも高価な品物であり、電気設備はいろいろと難しい言葉が多いので、業者から説明を受けても混乱する方も多いでしょう。
この記事では、太陽光発電と蓄電池をセットで買うことによるメリットを、できるだけ難しい言葉を使わずに、要点だけをやさしく解説しています。
初めての方や電気が苦手な方でも、メリットを実感しやすい内容になっていますので、ぜひ最後までお読みいただければ幸いです。
太陽光発電と蓄電池をセット購入するメリットは?
太陽光発電と蓄電池をセットで購入すると、おもに次の8つのメリットがあります。
- 設置工事費用が安くなる
- パワーコンディショナを共用できる
- 配線工事が少なくなる
- 電気代の節約ができる
- 蓄電池に電気を貯めておける
- 夜間や雨天時でも無料で電気を使用できる
- 災害時の停電対策になる
- FIT終了後の自家消費に役立つ
以下で、それぞれの詳細を順に解説します。
設置工事費用が安くなる
太陽光発電と蓄電池を同時に設置することで、工事費を節約できます。
太陽光発電の設置時には、パワーコンディショナや接続箱などが住宅の外壁に設置されることがあり、蓄電池を後から設置すると、足場が必要となる場合があるのです。
そのため、後から蓄電池を設置すると、工事費が高くなってしまいます。
太陽光発電と蓄電池を同時に設置すれば、一般的には足場を設置する必要はありません。
なお、太陽光発電と蓄電池をセットで購入するときの費用については、こちらの記事で詳しく解説しています。
パワーコンディショナを共用できる
太陽光発電と蓄電池を同時に設置すると、パワーコンディショナを共用することができます。
パワーコンディショナとは、太陽光発電で作られた「直流の電気」を、家庭で使うために「交流の電気」に変換する機器です。
パワーコンディショナは、通常は太陽光発電と蓄電池にそれぞれ付いています。
しかし、ハイブリッド型のパワーコンディショナを使えば、1つで太陽光発電と蓄電池の両方の電気の変換ができるのです。
もし太陽光発電や蓄電池を後から導入する場合、既存のパワーコンディショナを取り外してハイブリッド型のパワーコンディショナを取り付けたり、パワーコンディショナを2台に増やしたりしなければなりません。
そのため、工事費や交換費がかかります。
パワーコンディショナは1台あたり15~30万円程度かかるので、太陽光発電と蓄電池を同時に設置する方が費用の負担が少ないのです。
配線工事が少なくなる
蓄電池と太陽光発電を同時に設置することで、配線工事の穴あけの数を少なくすることができます。
太陽光発電を設置してから、例えば数年後に蓄電池を設置すると、配線工事のための穴あけが増えたり、外壁が傷ついたりしてしまう場合があります。
また、太陽光発電のパワーコンディショナを取り換えたり、既存のパワーコンディショナを取り外したりする必要があるため、費用も余分にかかってしまうのです。
さらに、外壁工事を推奨しない住宅メーカーもあるため、後から配線工事を行うと、希望通りに工事ができない場合もあります。
蓄電池と太陽光発電を同時に設置することで、穴あけの数を抑えるだけでなく、外壁の見栄えも保つことができるのです。
電気代の節約ができる
太陽光発電と蓄電池を同時に設置すると、電気代を節約できるメリットがあります。
例えば、晴れた日に太陽光発電で電気を作り、余った電気を蓄電池に貯めておくことで、夜間や消費電力の多い時間帯に利用することができます。
蓄電池を後から導入するよりも、太陽光発電と同時に設置する方が、最初から電気代を節約できるので、メリットが大きいのです。
また、10年間のFIT期間が終了した後には、発電した電気を全て自家消費にまわすこともできます。
電気料金の高騰が続いているので、蓄電池を同時に設置しておけば、家計の負担を大きく軽減できるでしょう。
蓄電池に電気を貯めておける
蓄電池があれば、太陽光発電で発電した電気を貯めておくことができます。
また、夜間電力が安くなるプランに加入している場合は、安い夜間電力を蓄電池に貯めて、昼間にその電気を使うという方法もあります。
これからも電気代が高い状態が続くと予想されているので、蓄電池を上手く活用しましょう。
夜間や雨天時でも無料で電気を使用できる
蓄電池に電気を貯めておけば、太陽光発電で発電できない夜間や雨天時でも電気を無料で使用できます。
晴天の日には、昼間に太陽光発電で発電する電気が余ることもあります。
そんなときは蓄電池に貯めておけば、電力会社から電気を買うよりも安く電気を使用できるでしょう。
もちろん、余った電気は売電することも可能です。
災害時の停電対策になる
太陽光発電と蓄電池のセットは、地震や台風などの自然災害で停電したときに大活躍します。
電力系統が世界トップレベルの日本でも、大災害が起こると長時間の停電が発生することがあります。
時には、復旧作業が完了するまでに数日から1ヶ月もの時間がかかることがあるのです。
ところが、太陽光発電と蓄電池を同時に設置しておけば、自宅の設備に重大な損傷がない限り、停電中でも発電および充電を続けることができます。
そのため、充電式のラジオやテレビ、スマートフォンなどを使って情報収集を行うことができ、災害時にも安心です。
また、全負荷型の蓄電池を使用すると、家全体に電気を供給できるので、冷蔵庫や冷暖房なども使用することができます。
蓄電池がなければ、停電中はテレビ・スマートフォン・ノートパソコンなども使えなくなるため、情報収集がままならなくなるでしょう。
停電時の不安を解消するためにも、太陽光発電と蓄電池をセットで設置しておくことがおすすめです。
FIT終了後の自家消費に役立つ
太陽光発電と蓄電池をセットで設置すると、FIT(固定価格買取制度)終了後に自家消費しやすくなります。
太陽光発電を今年購入すると、2023年度のFITの買取価格は「10kW未満の場合は16円/kWh」なので、10年間この価格で余った電気を電力会社に売ることができます。
FITの期間が終わっても、新しい価格で売電を続けることができますが、買取価格は8円~12円/kWhと、大きく減額となってしまうのです。
そのため、FIT期間の終了後は、自宅で発電した電気を自分で使うことがお得です。
電気代がどんどん高くなることが予想されているため、蓄電池を使って余った電気を貯めることで、電気を買わずに自分で使う方が経済的にメリットが大きいでしょう。
蓄電池でどの程度の電力が使用できる?
例えば、5kWhの蓄電池を設置した場合、どの程度の電力を使用できるのか検証してみましょう。
以下は、一般的な家電製品の1日あたりの消費電力の一覧表です。
(実際の消費電力は製品の年式・モデル・使用状況によって異なる場合があります。)
家電製品 | 消費電力(1日あたり) |
エアコン | 6~10 kWh |
テレビ | 0.1~1.5 kWh |
冷蔵庫 | 0.5~1.5 kWh |
洗濯機 | 0.5~1.5 kWh |
電子レンジ | 0.2~0.5 kWh |
炊飯器 | 0.1~0.5 kWh |
照明(LED電球) | 0.01~0.1 kWh |
空気清浄機 | 0.05~0.3 kWh |
オーディオ機器(スピーカー、アンプなど) | 0.1~0.5 kWh |
コンピューター(デスクトップ) | 0.1~0.5 kWh |
コンピューター(ノートパソコン) | 0.02~0.1 kWh |
この表から分かることは、エアコンを24時間稼働させるには電気が足りませんが、その点さえ注意すれば、蓄電池の容量が5kWh程度あれば日常生活を送るのには問題ありません。
家庭で使う電気は、平均的な家庭で1日5kWh程度あり、停電すると大変不便です。
近年の日本では、例えば2019年に北海道での地震や2022年の東京での停電では、多くの家庭が電気を使用できなくなり、生活に大きな影響を与えました。
そのような災害の時でも、太陽光発電と蓄電池を使って発電と充電をすることができれば、停電時でも安心です。
自宅避難をする場合でも、家電製品が使えることは大きな安心につながります。
なお、以下の記事では、災害時に蓄電池が役立つのかを解説していますので、よろしければ参考にして下さい。
太陽光発電と蓄電池はセットで購入がおすすめ
太陽光発電と蓄電池をセットで購入することは、近年の電気料金高騰の対策としてベストな選択です。
災害や停電に怯えながら暮らす必要は、もうありません。
メーカーや機種はたくさん用意されているので、ご自宅のスペックにあった設備が必ず見つかるでしょう。
今回の記事の内容を、太陽光発電や蓄電池を導入するための入口としていただければ幸いです。
まずは、↓こちらから無料でお気軽にお見積りからいかがでしょうか。